痔の注射療法はじめました! <ジオン(ALTA)注>
今回、投与する予定のお薬は「ジオン(ALTA)注」という注射剤で、
脱出を伴う内痔核(排便時に出てくる、あるいは普段から出たままになっているようないぼ痔)
に対して、注射による治療を可能にしたものです。
ジオン注による治療法とは、「脱出を伴う内痔核」にジオン注を投与して
痔に流れ込む血液の量を減らし、痔を硬くし、粘膜に癒着・固定させる治療法です。
痔核を切り取る手術と違って、痔核の痛みを感じない部分に注射するので、
「傷口から出血する」「傷口が傷む」というようなことはなく、
日帰りでの治療が可能になりました。
<< ジオン注の有効成分 >>
○硫酸アルミニウムカリウム水和物 ・・・ 出血症状や脱水症状を改善する。
○タンニン酸 ・・・ 硫酸アルミニウムカリウム水和物の働きを調整する。
<< 投与方法 >>
ジオン注をひとつの痔核に対して4ヶ所に分割して投与します。
これは痔核に薬液を十分に浸透させるための方法で、四段階注射法といいます。
複数の痔核がある場合には、それぞれに投与します。投与後しばらく点滴を続け、
麻酔の影響がなくなるまで、安静にする必要があります。
ジオン注を投与すると、投与後の早い時期に痔核へ流れ込む血液の量が減ります。
そして、出血が止まり、脱出の程度も軽くなります。その後投与した部分が次第に小さくなり、
引き伸ばされていた支持組織が元の位置に癒着・固定して、脱出が見られなくなります。
≪ジオン投与後≫
ジオン注投与の翌日、投与した部分や肛門周囲の状態を診察するために受診します。
この治療法は、痛みが続く・出血・排便がしづらくなる・熱が出る、などの好ましくない
作用があらわれることがあるため、定期的に通院して頂く必要があります。
通院・診察のめやすは5~7日後と1ヶ月後です。
このめやすは、処置した痔核の数や大きさなども含めて患者さんの症状により異なります。
※詳しくは当医院外来受付までおたずねください!
TEL 095-840-5111
2012年3月23日 9:06 PM | カテゴリー:お知らせ